みなさま、こんばんわ。ええと、お久しぶりです。今日ももりもり食べて、元気いっぱい、いや、飲みすぎでややふらふらのOyoです。
今日は、タバスキ(犠牲祭)でした。ラマダン(断食月)が明けて一ヶ月と十日後、イスラム暦の十一月十日に行われる祭りとのことで、「羊祭り」とも呼ばれます。ラマダン(断食)明けのお祭りに並ぶ、大きなお祭りで、ここブルキナでは昨日は7時〜14時のイレギュラー勤務、今日は祝日でした。
旧約聖書の、アブラハムが信仰の証として最愛の息子を神の生け贄に捧げようとした故事にならって、一家の家長たるものは、その資金力に応じて、羊を最低一頭は殺して神に捧げなくてはならない。それがイスラム教徒である家長としてのつとめであるそうです。昨日まで、町の色んなところで羊さんたちが集められ、売られておりました。めえめえなくその光景は、なんだかドナドナ・羊バージョンみたいで、ちょっと悲しくもありました。
で!タバスキ当日。ラマダン明けのお祭りは、旅行中で逃してしまったザンネンなおいらでしたので、本日は気張って、ムズリモン(イスラム教徒)の同僚・カリファ氏のおうちに出かけてきました♪
朝の9時のお祈りの後から羊を屠りはじめるとのことで、8時半過ぎカリファのおうちへお邪魔すると・・・いつもと違ってしっかりイスラム教徒の服装をしたカリファが!(写真は取らなかったのが残念。)「すぐ帰ってくるよ〜」と、まあ、いつも通り「すぐ」じゃなかったのですが、男たちだけがお祈りに出かけ、女子たちは、なんだか普通にお料理の準備。何かお手伝いを・・・と申し出てみたのですが、「とにかく座って、ネスカフェでも飲んでて!」と、すでにお客様モード全開。この国でお呼ばれされると、めちゃくちゃもてなされ、ひたすらお客様です。ちょっと居心地が悪いけど、とりあえず、カリファが帰ってくるのを待ちつつ、のんびり。テレビを見ていても、「タバスキおめでとう!」みたいな番組がひたすら流れていました。
めえめえ声がするので、ふと外を見ると・・・本日の生贄になるらしき羊さん発見!ころっと太っていて、なかなか立派な羊さん。どうやら、お値段3万フランらしいです。こちらの方たちの月給を考えると・・・かなりのお値段です。それだけでも、今日が特別な日なんだなあと感じます。
さて。カリファが帰り、いよいよタバスキ開始!神聖で厳かな感じなのかしら〜と見ていたのですが、なんと言うか・・・ふつー!お祈りをするでもなく、家族が集まって何かの儀式があるでもなく、ふつーに羊ちゃんが連れられてきて、さくっと屠られていきました。ここからは、ちょっと恐いですが、お写真でご紹介。
羊さん、連れられてきた。最初は暴れてましたが、すぐおとなしくなりました。運命を知っていたのでしょうか・・・。庭に掘られた穴の横に連れられていきます。
鋭利なナイフで、喉をざくっと。血がぼたぼたとでてくるので、それはすべて穴に入れます。(血は何かに使うのかと思いきや、そのまま埋めてました。)気管も切られて洗われているのですが、まだ羊さん、動いていらっしゃり・・・・思わず手を合わせてしまいました。なむ〜。
鉄板に載せられ、鋭利なナイフで皮をはいでいきます。血も出ることもなく、すごく手際がよくて・・・まるで洋服を脱がせているようでした。(プロの人らしい人が担当。こっちでは、家畜を屠るのは、男性のみ。)日本だったら「見ちゃだめ!」みたいな光景ですが、子供たちはすっかり見慣れているみたい。きっと彼も大きくなったら、きれいにさばけるようになるんだろうなあ。
すっかり皮を剥ぎ終わり、今度は内臓の処理。実ははじめてみたんですが・・・思わずきれいだね〜って言ってしまうほど、内蔵がきっちり入っていました。教科書みたいな、本当にきれいにきっちりと。男の人たちは「これが肺、肝臓、胃、すい臓、小腸、大腸、・・・・」きちんと説明してくれて、きれいにばらしていきました。(ちょっと写真ぐろくてごめんなさい。でも、あえて載せてみます。)
不思議と恐くはなくて、さっきまで生きていた羊さんの命を頂戴しているんだなあ、いつも食べているお肉は、こうしてばらしていただいているんだな、って、本当にありがたく感じました。
こうして羊さんは、すっかり解体され、すぐにお料理されていきました。1つの臓器だけ捨てて(苦いそうです。何だったんだろう?膵臓、かな?)、胃や大腸からはいらないものは出してきれいに洗い、すべて料理。頭も煮込んで食べるんだって。「何一つ無駄にはしない」って、みんな何度も言ってましたが・・・ええ、膵臓、ポイ捨て。胃の中や大腸のものも、道路にポイ捨てして、水で洗浄。どうなんよ、これ?
ええと、これは羊さんの大事な部分。きれいに毛をそって、ここもきっちりお料理してました。(よく焼いてました。食べたら、思いのほかやわらかくておいしかったです。笑))
これは肺と肝臓を油と塩とマジーで炒めたもの。お肉は焼いたりゆでたりで、いろんな料理になりました。炊いたお米は8キロ!解体は男性の仕事ですが、料理はすべて女性のお仕事。すべて炭火での調理。本当にお疲れ様です。
ブルキナでは、家族内でも宗教は入り混じっていて、比較的自由な雰囲気。イスラムのお祭りなのに、しっかり冷えたビールやワインも出てきました。ポップコーンやえびせんみたいなおやつ、ジュースやゾムコムやら・・・いや、ほんと、ごちそうさまです・・・。でも、だからといって、乳児にも飲まさせることはないと思われるのですが〜。(明らかに、子供、酔っ払い。)
ご馳走を食べている間、色んな人が入れ替わり立ち代りやってきて。ううーん、ひたすら挨拶をして、食べたって感じかな。(意外と祈るとか、踊るとかはあまりなかった。結構地味め?)タバスキは知り合い近所含め、みんなで食べ物を分け合いますが、私みたいな外国人にもしっかり振舞っていただいて、感謝感激。命の大切さにも触れ、とてもいい休日でした。BON TABASKI!